「ついて来てください」の真意
一種の社交辞令のような挨拶のようにも聞こえる。他にも、「これからも同じ景色を見てくれますか?」*1やその言葉はタレントによって様々だ。
今までコンサートに行くたびに「行くいく!そんなに不安がらなくても着いて行くに決まってるじゃん!」そんな風に思っていた。大概、コンサートの最後に言うものだから気持ちが最高潮に高まっているほとんどの人はそう思うだろう。
だがつい先日、「ついて来てください」の真意を知った。私が思っていたよりも、ずっと大変だと感じたのだ。
それは一昨日、10月22日の明朝。
こちら*2の暑さに眠れずいつものようにTwitterのTLをダラダラと流し見をしていた。ジャニオタ以外のアカウントから戻ってきたとき衝撃的な文字の並びに頭を抱えられずにはいられなかった。
何かこっちのアカ戻ってきたらJUMP京セラカウントダウン決まってて???え???
— き み (@ikmnrs) 2015, 10月 22
頭を抱えるとはこのことかと、実際に自分の頭を抱えながらどこか冷静だった。けど、私の感情はTLに並べられた文字列とは異なったものだった。
わからないけど余命宣告された気分
— き み (@ikmnrs) 2015, 10月 22
まさしくもこれだ。「余命宣告された気分」だった。自分だけでは事の重大さを抱えきれず思わず友達にLINEをした。
実際に送ったLINEのトーク画面である。
その後、Twitterにもこのようなことを呟いている。
「ついて来てください」って言われて、ついて来たつもりだったのに。いつのまにか距離ができてしまって、いつの間にか置いてかれそうになってる。ついて行くのが必死になってる。
— き み (@ikmnrs) 2015, 10月 22
嬉しいという感情よりも先に「あ、置いて行かれる」と思ったのだ。
今まで着いて来たつもりだった。約8年。着いて行けてたかもしれない。途中で離れたり、近づきすぎたり*3しながらも。リリースが全然なくたって、コンサートばっかりしてたって。テレビに全然出てなくて「え、Hey!Say!JUMP最近テレビ出てる?」とか言われたって。絶対にいける。大丈夫だいじょうぶ。と自分に言い聞かせながらもずっと見て来たつもりだった。
たぶん、一ミリも想像していなかった事に自分がキャパオーバーしていたのだと思う。
あーーーー、私にはもうJUMPは無理なのかな。これからのビジョンが見えない。私がJUMPを追いかけていくっていうビジョンが。ビックリするくらいに。別に今までが明確に見えてたわけじゃないけど、でもわずかに、あんなことして、こんなことをやって、っていうビジョンは見えてた。
— き み (@ikmnrs) 2015, 10月 22
誰しも「冠番組を持って、レギュラー番組もあって」とか「ドラマに出演して」とか少しはグループ・自担(好きな人)の未来を少しは期待し想像するものだ。私だって想像していた。だけど、ビックリするほど、自分の中で「カウコン」という未来は全く想像できていなかったのである。
前述で「置いてかれる」と表現したが、決して「置いてかないで」とは思わなかったのだ。
リプを直接返せなくて大変申し訳ないのですが。私はどっちかって言うと、ただ単純に彼らのスピードに私がついて行けてない自分・息切れしてる自分に気がついたイメージだなあと。振り返って欲しくはないんだよね。ファンの様子を見てスピードを緩めるようなアイドルにはなって欲しくないんだ
— き み (@ikmnrs) 2015, 10月 23
同意のリプをもらったが、私はどうしても其れに相容れなくて。直接答えるのも、大変申し訳ないが失礼な気がして*4このような形になってしまった。
後ろを着いて走っているつもりで、彼らに着いて走っているつもりで。あれ?苦しい。と思ったら実は自分の息が切れていた。みたいな、そんな感覚だ。
でも、「ファンの人が着いて来れていない!」といって振り向いて立ち止まって・追いつくのを待っていて欲しい訳ではないのだ。寧ろそのまま前を向いて突っ走って行って欲しい。走って走って、前だけを向いて走り続けてもっともっと大きくなってほしい。
街中で「このグループの名前は?」と一般人に聞いたら「Hey!Say!JUMPでしょ」とさも当たり前かのように答えられたり。「このメンバーの名前は?」と聞かれた一般人が、少しは間違えたり考えながらも半分は答えられたり。そんな世界がみてみたいのだ。
JUMP京セラカウコンから一夜明けて(正確にはその日の朝)、寝たことによって咀嚼し整理できたからなのか思っていたよりもずっと晴れた気分だった。
起き抜け一番にChau♯のMV・メイキングを見た。
可愛い、かわいい、カワイイ。どこをどう取っても、まるっと丸めてみんな可愛い。これを可愛いと言わないで何を可愛いというのだ。たった一つのMV・メイキングを見るだけで元気になれるのだからアイドルすごい。オタク楽しい。楽しすぎるでしょ!!
昨夜、一番に嬉しいと思えなかった自分を恨むほどで実際は何も考え込むことなんて無かったのだ。私には彼らが見えているかもわからないところで、ひっそりと応援し続けることしかできないのだから。ただただ、可愛いかわいいと愛でるだけでいいのだ。何も難しく考える必要はないのだ。難しいことは全部オトナやそういうことを考えるのが好きな人たちに任せればいいのだ。
彼らがコンサートの最後に放つ「ついて来てください」。
どんな深い意味も存在しないかもしれないし、何の気なしに言っているのかもしれない。真意なんてものも存在しないかもしれない。
だけど、それは「(僕たちはいつか・どこかで・スピードを上げるかもしれない。そのタイミングは僕たちにもわからないけど。だけれども、息切れをしないように・余裕を持って)ついて来てください」なのかもしれない。
これはもちろん私の考え・想像であって実際とはかけ離れているかもしれない。
アイドルを追いかけるのなんて、長距離マラソンだ。もしかしたらフルマラソンに近いのかもしれない。フルマラソンなんて走ったことないし、マラソンも最大5キロくらいしか走ったことはないが…。私は配分を見誤ったのだ。きっとペース配分を間違えたのだ。みんながみんな喜ぶなか、こんなことを思っているのは私くらいにすぎなかったけどある意味よかったと思う。これからはもっとゆっくり、色んな意味で余裕を持って彼らが言うようについて行ければいいなと思う。